人生におけるイベントの一つと言っても過言ではない「引っ越し」
その時に通る道が「ご近所への挨拶回り」
引っ越し後の生活がここに全てかかっているんじゃないかと謎のプレッシャーを感じる儀式ですね
この記事では、近々引っ越しを控えていて、引っ越し後のご近所付き合いを円滑に進めていきたい方が、不要な緊張やプレッシャーから解放され、気持ちよく新居に引っ越すためのサポートを私の経験談を交えながらお話ししていきます。
おすすめの手土産は?子供を連れて引っ越す時に気をつけるべきことは?挨拶の範囲はどこまで?など
引っ越しに関する不安・疑問を解決
引っ越しと一言で言っても、業者選びから始まり、荷物の箱詰めに引っ越し後の後片付け、役所の手続きまで入れると長期間の肉体的にも精神的にも大変なイベントですね。
子連れの引っ越しとなると、荷物量が増えると同時に料金も跳ね上がりますし、学校の手続き、環境の変化に伴う心のケアまで考えたら親の体がもたないほどの労力と言えます。
ようやく新居に荷物が運び込まれても、ご近所へのご挨拶が終わらないうちは、新居のソワソワ感とは別になんだか自分達家族だけが「他所者」のような感じがして落ち着かない気持ちになるものです。
さらにこのご挨拶、引っ越し後のクタクタの時期にやらなければならないので、ますますしんどいですよね。
ここからは具体的に、そんな面倒な儀式のプレッシャーを段取りよくこなす方法をお伝えしていきます。
引っ越しに関するマナー
いつまでにご挨拶に行くべき?
近所付き合いが乏しくなった現代と言えど、遠くの親戚より近くの他人というほど、近所の方々との付き合いは私たちが新しい土地で暮らすと決めた時から始まっています。
昭和のような「調味料の貸し借り」があるわけではありませんが、互いに挨拶をするだけの間柄であっても顔見知りになることで、安心感や親近感、さらには防犯面でも効果を発揮します。気持ちよく今後生活していくために、なるべく早くご挨拶に伺い、よりよい人間関係の構築さらには印象アップをはかっていきましょう。
また、引っ越しの際には、荷物の運び込みや騒音など、ご近所の方々にはご迷惑をおかけしているのは言うまでもないこと、できるだけ当日に伺いたいですが、ご不在の場合は後日改めて訪問してみます。
ここまで綺麗事を並べてきましたが、ぶっちゃけ、面倒で気が重たく感じる引っ越しのご挨拶だからこそ、さっさと終わらせてしまいましょう。
訪問に適切な時間帯や曜日は?
引っ越しが完了する時間によって、当日中に挨拶ができるかどうかがわかるので、引っ越し完了時刻は把握しておきましょう。
引っ越しの契約や段取りの時点でおおよその作業完了時間がわかるため、そこから当日中に挨拶に行くか翌日以降にするのか事前に決めておくと、ソワソワせずに済むと思います。
最近は共働きの家庭が多いので、私の経験では、夕方5時では不在のお家は多かったです。
18時、19時に再訪するとお会いできる率がグーンと上がりました。しかし、20時になると、夕飯中であったりお風呂上がりだったり帰宅後の忙しい時間帯に申し訳ない気分になるので、当日中の挨拶のゴールデンタイムは18時から19時台だと思います。また、翌日以降挨拶に行く場合は、午前中の家事がひと段落する午前10時以降ですと専業主婦の方や高齢の方はかなりの確率でご在宅です。しかし、どの時間帯にもお会いできないお家もあります。2日訪問してみて不在なら、諦めるのも一つですが、伺ったことを伝える手紙を入れておいたり、または土日に訪問するのも一つの手です。
引っ越し先が集合住宅か一軒家か、賃貸か分譲か、住んでいる住人の年齢層がどうかによってもこのゴールデンタイムは変わってくると思うので、一つの参考にしていただけたらと思います。
誰に挨拶する?
昔から日本では「向こう三軒両隣」と言い、自分の家の向かい側3軒と両隣の2軒を親しい近所と考えてきたため、挨拶する範囲は、一軒家の場合はそれが基本となります。ただし、新居の後ろにも隣接する家がある場合はそちらも加えるほうが安心といえるでしょう。
集合住宅の場合は、建物の性質上、足音や生活音がダイレクトに聞こえることがあります。また、生活パターンの多様化を考えると騒音問題は今後の生活を穏やかに過ごせるかどうかの最重要ポイントとも言えます。なので、両隣だけでなく、上階、下階への挨拶は必須と言えるでしょう。また、集合住宅の規模にもよるのですが、全戸が数軒の場合は、マンション全体で密な付き合いになる可能性が高いので全戸に挨拶に行くのが無難です。逆に、大規模集合住宅の場合は上下左右のみで十分かもしれませんが、同フロアに両隣以外に1、2軒しか無い場合は、同じフロア全てに挨拶する方が安心です。
全てのパターンで言えるのは、子連れ引っ越しの場合、どの範囲まで挨拶に行くか悩んだら、可能な限りの広めの範囲に挨拶しておきましょう。
引っ越しの挨拶、本当に必要?
時代の流れと共に、引っ越しの挨拶をする方が減ってきているようです。さらにコロナウイルスの流行が追い討ちをかけ、その傾向は強くなっているのでしょうか。とはいえ、すでにどなたかが暮らしていらっしゃる土地へ新参者として参入するわけですから、挨拶は当たり前と考えるのが礼節を大切にすると言う意味ではいいのではないでしょうか。
特に子供連れの場合、子供が幼いうちは子供はどんなことをしでかすかわかりません。騒音問題だけでなく、親の見ていないところで近所の迷惑になるような遊びをすることはたくさんあります。
私自身、そのような経験はたくさんありますし、「子供」が苦手な方も一定数おられます。子供は何かしら面倒なことを起こすものだという前提のもと、先手を打って丁寧に挨拶をしておくのを強くお勧めします。
一方で単身者の場合、必ずしもこれは当てはまりません。特に女性1人の引っ越しの場合、防犯面を重視し挨拶は控えた方が安心とも言えます。挨拶に行くならば、大家さんや管理人さんのところへ行ったり、家族と一緒に行くのが無難でしょうか。
単身者の場合、1人で生活するわけですから、困った時や助けてほしい時に、そのような人が近くにいるかどうかで判断するのもポイントと言えます。
センスのいい引っ越しの手土産10選
いざ、挨拶をすると決めても、何を持っていこうか悩みますよね。
どうせ渡すなら喜んでもらえるものがいいけれど、何軒も挨拶回りをするのですから、一軒一軒の好みをリサーチしていたらキリがありません。
こういう場合一番考えないといけないのは、「相手が一番喜ぶもの」ではなく、「もらって困らないもの」に重点を置くこと。
私は自分自身がいただく側になったことが何度かある中で分かったことなのですが、「当たり前に使うもの」こそ、見た目の地味さは否めませんが、もらってありがたいと思ったものでした。一見、スイーツやコーヒーはおしゃれで華やかで嬉しいのですが、スイーツは趣味に合わないとイマイチですし、コーヒーも飲む家と飲まない家がありますよね。それは洗剤や石鹸も同じです。消耗品だし、洗濯や洗い物しない人はいない!という考えや「新しい」「きれい」などの連想から選ぶのでしょうが、実は、「ウチはこれ」というこだわりのあるカテゴリーだと思うのです。実際、私は洗濯洗剤もキッチン洗剤もいただいたことがあるのですが、正直、「どうやって使おう?」と思った経験があります。タオル類も同じです。
せっかくご挨拶をして円滑な人間関係を!と思っていたのに、実はあまりよく思われていなかったというのはなんだか悲しいですよね。
おしゃれな手土産を否定するわけではありませんが、「気の利いた手土産」とは、誰目線なのかを一度考えてみてください。
挨拶の際の注意点 (子連れの際の加える一言)
手土産品を選んだら、いよいよ購入です。どこで買うかは自由なのですが、いかにコストを抑えるかがポイントになってくるかと思います。デパートや百貨店であれば、丁寧な包装に熨斗も無料でつきますね。私はケチケチ主婦なので、ドラッグストアとスーパーの安い日に必要分をまとめ買いして、それを家でちまちま自分で包装して手書きの熨斗をつけました。名前を覚えてもらう必要があるので、名前の記入を忘れないようにしてくださいね。
早ければ、引っ越し当日に行くことになるので、必ず事前に準備しておいてください。そしてここが重要なのですが、他の引越し段ボールたちとは別に手土産はできれば自分たちで運びましょう。段ボールに詰めてしまうと、山積みの段ボールから探し出すことになり、とても骨が折れます。手土産は、すぐに取り出せるようにしておきましょう。
値段に関しては、様々な考えがあると思うので一概には言えないのですが、「無理のない範囲で」が大切かと。
名前を覚えてもらうことの他に大切なのが、家族構成の説明です。私たちはこんな家族ですよーとお伝えすることで信頼が得られやすいですし、顔を合わせて全員で挨拶することで安心していただけると思うのです。
ペットや子供がいると後々に生活音や騒音問題に発展しやすいため、あらかじめお伝えしておくことで、かなり印象が変わってくると思われます。また、「ご迷惑をお掛けすることがあるかもしれません」の一言で、気をつけて行く意思があることや誠意があることが伝わるので、謙虚な気持ちを忘れずに丁寧にお伝えしておきましょう。
まとめ
引っ越しの挨拶は基本的にはしておくべきです。私自身、その後仲良くなった方の中でも、初めに挨拶のあった方となかった方とではもつ印象が違うと感じました。面倒な儀式ですし、忙しい時だから省略したい部分な気がするのですが、新居で気持ちよく生活するための第一歩なので、そこは頑張るべきところです。しかし、単身者の場合はこの限りではなく、自分にとって近所付き合いの必要性や重要性を考えた上で決めましょう。
また、手土産は自分目線ではなく、相手目線で考えることを忘れないようにしましょう。持って行きさえすればなんでもいいという傲慢さは相手にも伝わってしまうものです。自分が納得のいく「もらって困らないもの」を選んでください。
そして、子連れ引っ越しは本当に大変ですよね。親だけでなく、子供自身も超えなければならない壁がたくさんあります。我が家は新しい土地で気持ちいいスタートを切るために、家族全員で、ご近所へ挨拶に回りました。みなさん、温かく迎え入れてくださり、なんでも聞いてねと声をかけてくださいました。それだけで、不安な気持ちや緊張はどことなく楽になるものです。「前の家に戻りたい」「友達に会いたい」そんなホームシックはしばらく続きます。まずは一番近くの人から挨拶を始めることで、家族みんなにとっての心休まる場所を作っていきたいですね。
ほこ猫
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